今回は、古くから愛されてきましたがもう既に絶滅の危機が迫っている製作手法についてご紹介致します。
当社では普段ほとんどやらない仕事ではありますが、愛された製作手法だけに
今でもご相談いただく機会はあり、それだけ各々に魅力的な特徴があります。
通常の製作手法と違い、納期は通常と比べて極端に日数がかかり、
ほぼ納期短縮はできませんし、通常のれんと比べて費用も2倍~5倍かかるものもございます。
本染めと同じく、デザインありきでないと製作できるかできないかもわかりません。
お見積もりに関しても、「ざっくり何円~」というものも出せませんので、デザインとともにご相談ください。
また、当社でも数名しか内容がわかってない技術となるので、
お問い合わせ頂いてもタイムリーにご返答することができません。
そんな技術ですが、当社でも年数パーセント頼まれる手法となります。
通常の本染めよりも耐光を保ち、色の変化が楽しめる特殊手法
洗濯できる
上記は通常オーダーのれんの費用が3万~5万、納期がおおよそ20営業日を基準として考えた場合です。
何度も言いますがこちらの手法は納期短縮できませんので、予めご了承の上ご相談ください。
上記の製作手法がなぜ廃れてきたのか?
〇製作工程上何度も同じ工程を行う関係で納期がかかる
〇化学染料や顔料といったものが発達し、安価になった。
〇天然の材料を使ったり(重要と供給のバランスで材料設備手配が困難)、熟練した職人しかタッチできない
〇業界に元気がないので常にその仕事の依頼が入っていない
〇費用が高い
ものづくりには時間やお金がかかります。
技術の習得が必要ない簡単な仕事は機械でもできます。もちろんaiなどを活用して難しい仕事もAIができるようになっていく世の中ですが、布もの業界全体がそれほど元気がない中で 次第に失われていくといったそんな技術となります。
百貨店やネット通販の商品タグをみてください。日本製となっている数は全体の10%以下だと思います。
また暖簾の製作の会社としてこういった技術を発信すると、「とりあえず教えてください」「とりあえず金額ください」といった依頼が多くなるので、あまりしたくない事ではあったのですが、
素晴らしい技術があるのに廃れていくのはもったいない
まず知ってもらって興味をもってもらいたい
という兼ね合いから、この情報をお出ししました。
この記事を参考にしていただき、特殊な手法へのご理解を深めていただけたら幸いです。